日刊スポーツ鹿島相手の術中にはまる/ナビスコ杯

ナビスコ杯:広島1−0鹿島>◇準々決勝第1戦◇8日◇広島ビ

 鹿島DF岩政がゲームプランを反省した。広島はFW佐藤、MF駒野、柏木らを代表招集で欠き、戦力ダウンの中で徹底したカウンター戦術で臨んできた。鹿島もパスサッカーで真っ向勝負を挑んだが、術中にはまる形でサイドを速攻で崩された。DFのリーダーは「相手の布陣、メンバーを見て、相手の嫌がることをする選手が増えてこないといけない」と振り返った。

スポニチ代表組不在で発奮…広島団結の勝利

≪指揮官バッサリ「何もできず終わった」≫鹿島は前半23分にサイドを崩され失点すると、DF新井場のシュートがバーを叩くなどの不運もあり零敗。オリベイラ監督は「サイドのバトルに敗れた。何もできずに終わった試合」とバッサリ。復帰したばかりのMF小笠原と故障明けのFW柳沢については「状態を見て判断する」と、15日の第2戦での起用を検討する意向を示した。

サッカー報知鹿島、痛い敗戦…ナビスコ杯

ナビスコ杯 ▽準々決勝(第1戦) 広島1−0鹿島(8日・広島ビッグアーチ) ほぼベストメンバーで臨んだ鹿島には痛い敗戦となった。リベイラ監督は「なぜか左ばかりで、右サイドがうまくいかなかった。打開しようとしたが、何もできずに終わった」と渋い表情で話した。

リベイラじゃなくて、オリベイラな。

J'sGoal【ヤマザキナビスコカップ】広島 vs 鹿島:オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島)記者会見コメント

●オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島):

Q:敗因はどう捉えますか?
「我々のサイド攻撃は、どういうわけか左だけで、右からは何もなかった。両サイドからの攻撃を狙うという指示だったのだが、それがうまくいかなかった。失点した後も、サイドを相手にうまく抑えられてしまった。打開するために交代策を講じるなど、手も打った。しかし、結果として何もできずに終わってしまった。

Q:メンバーがいない状況の広島に対して『与し易い』というイメージを、選手たちは持っていませんでしたか?
「そういうことはなかったと思う」

Q:1週間後、また試合がある。どう修正しようと思いますか?
「まだ(同じ相手と)試合があるので、ここでは修正ポイントを申し上げられない。ご理解ください。また、試合が終わった直後だし、ビデオを見て原因を明確にしたい」

Q:ここ2戦、勝利していない。柳沢・小笠原らも含めて、選手の入れ替えの可能性は?
「彼らが活躍する可能性があるのは、わかっている。ただ、チームの状態や彼らの状況を見て、考えたい」

Q:リーグ戦の広島と今日との違いは?
サンフレッチェのやり方、狙いは変わっていない。ただ、選手が替わっただけ。今日の試合のポイントは、ウチがサイドの戦いに負けた、ということ。あるいは、試合に挑む意識に差があったかもしれない。いくつか細かな約束事があるのだが、それができていなかったし、やらなかった。相手がどうこうよりも、自分たちがやるべきことをやれなかったことが、問題。まあ、広島が変わったとすれば、リーグの時は点をとった後も攻めてきたが、今日はリードをしっかりと守ろうとしたことくらいだろう」

以上

J'sGoal【ヤマザキナビスコカップ】広島 vs 鹿島:試合終了後の各選手コメント

岩政大樹選手(鹿島):
「広島の狙いはわかったので、それをかわせば勝てない相手ではない。スコアとしては最悪の結果だけど、まだ前半が終わっただけ。残り90分で、1点取れればいい。そんなに焦らずやれればいい。この結果を踏まえて、1週間どんな準備ができるかが大切。次はホームなので、最低限1−0で、延長になってもいいから、焦らず戦えばいい。
 (広島は)前にやった時とは、そんなに変わらない印象。やっていることは同じだったと思う」

Q:柳沢と小笠原が戻ってくる可能性もありますね
「それより、ピッチに立ったやつらがどうするか、ということの方が大事。(記者の)みなさんはそういうことの方をクローズアップしたがりますが、僕はピッチの中にいる人間がどういうことを感じて、どうするべきなのかを考えるべきだ、と思う。
 もちろん、彼らが控えているのは明るい材料ではありますが、今日のように相手の術中にはまるようなことばかりやっていたのでは問題だし、相手の狙っているところをどうしたらはずせるのか、そこを考えてサッカーをすべきだと思う。
相手の狙いは、引いて守ってカウンターだった、と思います。ウチは、そこで相手が『そうしてほしい』と思うようなプレーをしていた。僕は頻繁に『そうじゃないプレーをしよう』と、試合中もハーフタイムも言っていたんですが、なかなか柔軟性が足りなくて。もっと考えてやるべきだったと思います、僕は。
向こうが引いていたので、一概に自分たちの動きが悪かったとは言えませんが、攻め方の点では、もう少し…。相手が引いて、プレッシャーをかけてこないからといって、安易にできることばかりをするのではなく、相手の布陣なりメンバーを見て、相手のいやがることをしないと。『自分たちがしたいこと』や『やれること』をやるのではなく、相手のいやがることを考える選手がいないといけない。
まず焦らずに1点を取ること。攻撃的にいく必要もないし、90分の中で、1点とることを考えてやることが、大事だと思う」


大岩剛選手(鹿島):
「(失点シーンは)ボールの滞空時間があったわけだから、ノーマークで打たせてはいけなかった。あれだけフリーにさせてしまって、しかもシュートを打たせてしまった。ただ、失点の場面の前に、左サイドを崩されてしまって、僕が左サイドに引き出されてしまったこともあったので…。失点は、チーム全体の責任だと思う。クロスを上げさせなければよかった訳だし、それまでも自分たちのミスでボールを取られてカウンターをくう場面もあった。そういうのは、ゲームの中で修正していかなければいけないと思う。
でも、みんな、そんなに悲観していないし、自分たちでやらなければいけないことはわかっている。この1週間で修復したいと思います。
小笠原については、登録上は問題ないでしょうけど、(使うかどうかは)監督の判断ですからね。チームとしての約束事だとか役割とかもありますから…。切り札にはなる、と思いますけど」