日刊スポーツマンU、レアルより真剣味/親善試合

マンチェスターUは始動してから親善試合4戦4勝無失点と絶好調だったが、初失点、初黒星を喫した。他の来日チームと異なり、試合前に鹿島の情報をインプット。P・ネビルは「分かっていたことだけど、ブラジルスタイルにてこずってしまった」。と話した。フィニッシュの精度は最悪だったが、Rマドリードに比べ、はるかに真剣味のある試合に4万197人のファンも大満足だった。

日刊スポーツ本山弾!ファーディナンド絶賛/親善試合

決して足の速くない本山が、DFとして世界最高額の移籍金(約55億円)を記録したファーディナンドを振り切った。前半24分、同じく日本代表のMF小笠原のパスに反応し、90度だけ体を回すハーフターンでファーディナンドを置き去り。左足で決めた。ファーディナンドは元バレエダンサー。ターンのスピードは世界一といわれるが、それを本山が上回った。

 ファーディナンド「10番(本山)は絶対に欧州でプレーできる。チャンスのときに素晴らしいキレを見せていた。こっちはプレシーズンで、フィットネスは完ぺきではなかったけどね」。

ヒーローインタビューでも沸かせた。「最高です」の巨人阿部捕手さながらに「うれしいです」を連発。スタンドの笑いを誘った。興行の意味合いが大きい親善試合で、プレー、マイクパフォーマンス両面で、NO・1のエンターテイナーだった。試合中に痛めた右足首も軽症で、東アジア選手権でも活躍が期待できそうだ。

サンスポ本山、マンUから2発!!世界の名門クラブ粉砕

プレシーズンマッチ(28日、長居スタジアム他) J1クラブと海外クラブの国際親善試合が各地で行われ、鹿島は日本代表MF本山雅志(26)の2ゴールでプレミアリーグマンチェスターUを粉砕。「赤い悪魔」を向こうに回し、カメラのフラッシュを全身に浴びた。鹿島の本山だ。前半5分&24分の2ゴールで“金星”を演出した。

 「体調がよくなかったし、きのう(27日)の紅白戦で疲れていたからね。勝とうという話だったので、必死でやりましたよ」

代表合宿からのクラブ合流。1日で往復140キロという強行軍を乗り越えた。前日27日の代表合宿では午前練習を免除されたものの、午後の紅白戦に30分間フル出場。この日は午前9時半に、千葉県内の代表宿舎を車で出発した。左ひざに不安を抱えている身。試合中には右足首も痛めたが、後半34分に交代するまで鋭い動きを披露した。

 敵のマンUプレミアリーグで最多15度の優勝を誇る名門。途中出場したイングランド代表FWルーニーらと渡り合い、マン・オブ・ザ・マッチに輝いた。本来なら相手が喜びそうな賞品のカブトを獲得し「(賞金なら)選手会に入れろといわれてたけど、ボクがもらうことになるでしょう」とテレ笑い。主催者の思惑まで狂わせる?活躍を置き土産に、29日に東アジア選手権の韓国へ出発する。

 「(代表に)帰ってこいっていうから、こんな格好をしていますよ。勝ってよかったです」。迎えの車に乗り込んだ本山は代表ジャージーに身を包み、気持ちを日の丸モードに切り替えた。

スポニチ鹿島 代表コンビで赤い悪魔粉砕

本山の左足が赤い悪魔を切り裂いた。前半5分にはペナルティーエリア付近でGKの動きを見てゴール右上に決めると、同24分にも冷静に2得点目。日本代表合宿を抜けての出場も「相手を意識せずにやれたのがよかった」と笑顔だった。後半途中に右足首を捻挫して交代したが程度は軽く、東アジア選手権に支障はない。一方、1アシストをマークしたMF小笠原は90分フル出場。疲労困ぱいの様子で、この日はノーコメントだった。2人は試合後、代表のジャージーに着替えて代表宿舎に直行。終盤、5バックにして守備を固めるなど勝利にこだわったトニーニョ・セレーゾ監督は「日本の進歩を証明した」と胸を張った。

≪移籍結論は持ち越し≫セリエAレッチェから正式オファーの届いている小笠原の移籍問題の結論は持ち越しとなった。地元紙はレッチェが8月移籍を断念し「来年1月の移籍なら応じる可能性がある」という鹿島側からの返答を報じたが、鈴木満取締役強化部長は「まだ返事は出していない」とこれを否定した。日本代表の出発前に結論を出す構えだったが、8月移籍を認めない鹿島は本人を納得させた上で断りを入れる方向。決着は8月上旬になりそうだ。

中日スポーツ鹿島・本山、マンチェスターU撃破弾

マンチェスターUの選手に比べれば、その体はあまりにも華奢(きゃしゃ)。しかし、その切れ味鋭いプレーで鹿島の背番号10が「赤い悪魔」を手玉に取った。

 開始5分だった。「(ゴールを)狙っているのが分かった」という青木の出したラストパス。左サイドに走りこんだ本山が、鮮やかな左足シュートでネットを揺らした。

 さらに1−1で迎えた前半24分、またも本山だ。小笠原から出された浮き球のパス。それを再び左サイドの本山が、左足ダイレクトで勝ち越し点を奪った。

 試合後、本山は「今日は疲れていた。昨日、代表で紅白戦をやったから」と体調がよくなかったと告白。しかし、「勝とうという気持ちでやった。1点目より2点目の方が気持ちよかった」と、やっと笑みを浮かべた。

 試合後は他のチームメートとは違い日本代表のジャージに身を包んで登場。「ジーコが帰って来いというから、これから戻ります」と話し、代表合宿に戻った。

サッカー報知本山2発!マンUビビった

MF本山の左足が、金星への扉を開いた。前半5分だ。右サイドのMF青木からのパスをゴール左側で捕らえ、ダイレクトでたたき込んだ。「シュートチャンスが来たので、思いっきり打ちました」。そして1―1の24分、再び利き足とは逆の左足で試合を動かした。イングランド代表DFファーディナンドのマークを受けながら、小笠原のパスをゴール右隅に決めた。

 放ったシュートは両チームを通じて最多の6本。実は「体調がいいわけでなかった」。東アジア選手権に向けた千葉合宿を、一時抜ける形でプレマッチに参加。27日の紅白戦の疲労が残っていた。右足首を痛めながらの2得点。FWルーニーファンニステルローイ、MF、C・ロナウドらが「よかったのは相手の10番だ」と口をそろえた。

代表では控えに回ることが多い。招集されても、ベンチ入りすら果たせない屈辱も味わった。しかしチームで結果を出し、プレミアの名門を撃破。。日本代表のジャージー姿でインタビューに応じて、そのまま代表宿舎に向かったMF。その背中は、真っすぐにドイツを目指していた。

デイリースポーツ“赤い悪魔”も初戦黒星

“銀河系軍団”に続いて“赤い悪魔”マンUも初戦黒星を喫した。1点リードされた後半開始からFWルーニー、同16分にFWファンニステルロイを投入。豪華攻撃陣が何度も決定的なチャンスをつくったが、ゴールを割れなかった。

 2得点のMF本山が「前半は本気じゃない」と言うとおり、後半は本気モード。ポルトガル代表のMFロナウドが破壊的なドリブルで約4万観衆を沸かせ、新加入のMF朴智星も左目じりを流血する気迫を見せた。

ケイロスコーチは「チャンスを決められなかっただけ。レアルとは違う。あそこはラテン系だが、われわれはまじめだ」と違いを強調も、鹿島のセレーゾ監督は「100年の歴史を持つクラブに勝った事実は動かせない」と高笑いだ。

J'sGoal プレシーズンマッチ:鹿島 vs マンチェスター・ユナイテッド 】試合後の鹿島選手コメント

本山雅志選手(鹿島):

「(2得点は)とてもうれしい。シュートチャンスが来たので思いっきり打った。相手が足を出してきたのも、GKの位置もわかってたので冷静に蹴ることができた。いつもどおり、試合に落ち着いて入ろうと思ったし、それができたことは自信になった。これから日本代表に合流します。この格好(日本代表のジャージ)見ればわかるでしょ(笑)がんばってきます」


●曽ヶ端 準選手(鹿島):

「疲れました。でも、ギリギリの危ないところがあったというよりは、相手がシュートを外してくれたという感じ。Jリーグで戦っている相手と比べて、ディフェンスラインのウラをねらう意識、サイドで数的優位を作る動きは上手かった。相手は運動量も最後まで落ちなかった」


●青木 剛選手(鹿島):

「(1点目のアシストは)サイドチェンジは意識していたので、パスを受けた瞬間に出そうと思った、本山さんがいいタイミングで動き出してくれた。2点目も満男さん(小笠原)がうまくクサビの位置に入ってくれたので、そこから本山さんにうまくボールがいった。ねらいどおりの形だった。前半は相手があまり本気を出していなかったので、それなりに楽しくやれたけど、後半は体力的にキツい部分もあった。そういう中で守りきれたことは自信になる。
C・ロナウドの印象は)衝撃的だった。世界でも有名な選手はそこまですごいのか、という感じ。前を向かせたらスピードで振りきられるし、大きいのに足元も上手いし。ありえないぐらい。まずは振り向かせないような守備を心がけた」


●岩政 大樹選手(鹿島):

「前半の最初は少し守備でバタバタしたけど、そこをしのげば試合が落ち着くと思ったし、それ以降、焦らずにやれたことは自信になった。
ファン・ニステルローイの印象は)ピッチに入ってきてすぐ、雰囲気がある選手だなと思った。能力は高いし、あまり動き回らずに常にペナルティエリア内にいてゴールだけをねらっていた。ほかにもサアとか、対面した選手は印象に残っているし、いい経験になった。去年もバルセロナと試合をして、自分としても日々の練習での意識が変わったので、年に1回でもこういう機会があるのは光栄なことだと思う」

J'sGoal【 プレシーズンマッチ:鹿島 vs マンチェスター・ユナイテッド 】トニーニョ セレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント

トニーニョ セレーゾ監督(鹿島):

「素晴らしい試合だった。鹿島としてもマンチェスター・ユナイテッドとしても感動的なサッカーをお見せすることができたと思う。
我々らしいパスワークを主体としたサッカーをお見せすることができ、また、本山選手の素晴らしいシュートに繋げることができたんじゃないかと思う。

日本のサッカーというのを世界にアピールできたんではないかと思う。
日本のサッカーが、技術的な部分も心理的な部分もかなり進歩してきたということを、この試合を通じて見せることができた。

コンディション的な部分で90分戦えるということをまず課題とした。
マンチェスター・ユナイテッドという技術の高い選手のいるなかでやると、試合のテンポも速くなるし、スピーディーな部分も出てきますし、緩急の使い方という部分に関しての対応に課題が残ったのではないかと思う。
また、90分を通してのポジショニングの部分ができなかったのではないかと思う。特に守備の部分で両ハーフが働けなかったといことが、課題として残った」


Q:最後にシステムを変えたがうまくいったか?

「自分が想像した形でできたと思う。特にポジションを代えた選手は、技術が高い選手なので問題なくできたと思う」


Q:先日、レアル・マドリードが東京V戦で負け、今日はマンチェスター・ユナイテッドが負けました。その原因に欧州選手のモチベーションの問題があると思いますか?

「そうは思わない。レアルにしろマンチェスターにしろ、消極的に、ただ試合をこなしているようには思っていない。
今日に関しては、我々の方が戦術的な部分を守ることができたので、こういう勝ちに繋がったのだと思う」


Q:日本代表の試合を控える小笠原選手を最後まで使ったが、明日から代表に合流する2人(小笠原選手・本山選手)の体調について

「たしかに中三日で試合がありますが、マンチェスターが来るということに関して、僕だけではなく、彼らも強い気持ちでいると思う。
こういうチームと対戦することができたということは良いことだと思う。

代表に関しては大事な目標であるW杯出場権は得られているのですから、ご褒美としてこういう試合に参加させる。そして、彼らがいなくて、他の代表選手が台頭してくるというのは大きな経験、体験になると思う。
大きな任務を果たしたのに、こういうイベントにも参加できるというのは嬉しいだろうし、良い形で終われて僕も選手も嬉しく思っている。
ナビスコカップでは彼ら抜きで戦わなければいけなかったし、困難はありましたので、こういう形で彼らを出してくれたといのは感謝したい。
鹿島はそこらのチームではなく、100年以上の歴史を持つマンチェスターに勝ったわけですから、代表が剥ぎ取ることもできない結果です」

エル・ゴラッソ本日発売最新号

モトの10番がかっこいい。